顔面麻痺(顔面神経麻痺・ベル麻痺)鍼灸治療の症例  川口市 はしもと鍼灸院

顔面麻痺について、当院での症例を紹介していきます。

 顔面麻痺は、強い痛みなどは無いものの麻痺という精神的な苦痛を強いられる疾患であると言えます。

 

 顔面麻痺には中枢性のものと末梢性のものに分けられます。中枢性とは脳などの中枢神経が原因であるもの、末梢性とは顔面神経などの末梢神経が原因となっているものです。

 

 鍼灸治療で適応となるものは『末梢性の顔面麻痺』で、ベル麻痺とも言われています。ベル麻痺は、なんらかの原因で顔面神経に対する血行不全が起こり顔面神経の周りに『むくみ』が生じ、神経自体が圧迫されてしまうことで麻痺が起こるという症状です。

 

 この症状に対し、当院では顔面部の血液循環を改善させていくような治療を行ないます。さらに、顔面筋は動かさないと委縮してしまうので、委縮を防ぐように筋肉を動かして行きます。神経機能を回復させる目的で治療を行ないます。

 

 

 

 

症例:顔面麻痺Aさんの場合

 

患者:20代 女性 主婦

 

主訴:右顔面麻痺

 

現病歴:平成24年(2012年) 2月から右側の顔面麻痺出現。耳鼻咽喉科受診したが、特に治療という治療はなく、経過観察とのこと。本人は1日も早く治したいとのことで3月から当院を受診。

 

既往歴:とくになし

 

家族歴:特記事項なし

 

診察所見:右目を閉じれない。右側の顔面麻痺(強度)、味覚障害あり。涙分泌低下(目が乾く)など。ひたいのしわ寄せができない(=中枢性ではないということが証明)、強く閉眼すると眼球は上に開店する(=ベル現象)、口笛はできない。

 

 

上記の診察所見から鍼灸治療適応と判断

 

 

治療・経過:顔面神経周囲の血液循環改善のための鍼治療を行なう(主に顔面部)、顔面筋の委縮防止のための鍼治療も合わせて行なう。本人の都合により治療頻度は少ないものの2~3カ月の治療を続けた結果、目を閉じることができなかった状態が完全に回復。強く閉じるときには若干の左右差はある。味覚の回復。現在も疲労感などのメンテナンスのために来院されている。現在では顔面麻痺であったことが見た目には全く分からない状態となっている。

 

 

 

 以上のような症例から、鍼灸治療は顔面麻痺に対して効果的であると言えます。治癒までの期間は患者さんの症状により異なりますが、顔面麻痺は治療を早く始めた方が効果が高いとされています。どうしようか悩んでいる方は早めにご相談下さい。

 

 

はしもと鍼灸院『ストレス』『疲労』『美容』対策室

 

℡048-257-2249